メモ:
『本草綱目』で李時珍が「海島に蘇方國といふがあって、その地にこの木を産する。故にかく名けたのだ。今は一般に略稱して蘇木といってゐる。」と解説。インド、タイ地方を原産とし、インド地方には自生が多く、インド、タイ、フィリピン及び中国広西省、雲南省、海南島などで栽植される。我が国へは中国を経て渡来、日本でも染料として用いられた。原植物スオウノキCaesalpinia sappan Linne´は高さ4~5m、時に10m以上に達する多年生の落葉小高木。生薬の中央部には黄白色の髄及び点状に光る物質が点在、砕片を熱水に投下すると水は紅色に染まる。李時珍は「蘇方木なるものは三陰の經、血分の藥であって、少しく用ゐれば血を和し、多く用ゐれば血を破る」。また、『日華子本草』には「婦人の血気、心腹痛、月経不調、及び蓐労を治す。膿を排し、痛を止め、癰腫、撲損z血を消す。婦人の失音、赤白痢、並びに後分急痛を治す。」と各見解が記述される。血を巡らし、血を散じ、通経、鎮痛の作用がある。婦人血気による心腹痛、月経閉止、産後の血による脹痛喘息などを治す漢方処方に配剤がある。